色落ち対策

天然素材の弱点

無垢材など、木の風合いを生かした天然素材は、使っていくうちに色落ちや、変色してしまうことがあります。

それは、風合いを残すために、わざと仕上げのコーティングをしないことが多いからです。

天然素材をオイルフィニッシュで保護する方法があります。

オイルフィニッシュの木材を使用した家具などは、使い始めにこのオイルが原因で色落ちすることがあります。

色落ちによって、他の家具などに色が移ってしまうと、

長く使っていくためにも、天然素材の色落ちの原因を知っておきましょう。

色落ちの原因

色落ちの原因には、先程あげたオイルフィニッシュだけでなく、様々な要因があります。

まず、木材が変色してしまうのは、材中の化学成分(変色原因物質)が化学変化を起こして、別の色を持った成分に変わるために生じる現象です。

この化学変化が起きてしまう外的要因は多くあり、単独で作用したり複数で働いたりするため、変色の要因を解明するのは非常に困難です。

また、木材に含まれている変色原因物質は種類が非常に多く、微量でも変色するため、樹種によって変色の過程はさまざまです。

色落ちを対策するために、変色してしまう外的要因を知っておきましょう。

  1. 光による変色

木材に色の変化をもたらす最も大きな要因は光です。

光は遮断することができないため、必ずその影響が現れてきてしまいます。

木材に太陽の紫外線が当ると日焼けが生じます。

日焼けの原因は、木材中の成分、特にリグニンやポリフェノール類をもつ抽出成分が紫外線をよく吸収し、変色や光化学反応を引き起こすためと考えられています。

光による色の変化は、樹種によって異なり、色が濃くなっていくものや、反対に色があせていくものなど様々です。

例えば、ヒノキやパイン系は飴色に変化しますが、アメリカンブラックチェリー、ウォールナットなどは、その色合いにどんどん深みが増していきます。

また、チークに見られる黒い筋は時間が経つにつれ、薄くなり、色の濃淡が弱くなってきます。

光による変色や色落ちの影響はとても大きいですが、その影響がおよぶ範囲は木の表面に限られます。

激しく色が変化する部分も表面から約0.2mmの深さまでといわれています。

ですから、表面を削ってしまえば、またもとの色が現れてきます。

それが他の材料とは異なる無垢の木材の強みです。

  1. 熱による変色

木材に高熱が加わると熱分解が起こり、酸化が促進されて変色してしまいます。

  1. 金属による変色

鉄のクギや金属製小物などを木材の表面に置いておくと、黒色に変色する場合があります。

これは、鉄や銅のイオンが材中のフェノール成分(主にタンニン)と接触し、黒色の化合物を生成するからです。

金属製の小物やゴミ箱などを木材に直接置く場合は、変色予防のために、フェルトなどを裏に貼り床面と金属が直接触れないような工夫をしましょう。

  1. アルカリによる変色

せっけん成分を含むクリーナーや洗剤はアルカリ性です。

木材がアルカリ性物質に触れると変色する可能性があります。

これは木材中のタンニンがアルカリ性の物質と反応するのが原因です。

お酢などの酸性の物質で拭くと中和して元の色にもどりますが、無塗装の状態の木材に、アルカリ性のクリーナーの使用は避けてください。

  1. 微生物による変色

木材は糖類やでんぷんなど微生物の餌となる成分から構成されているので、水分、温度、酸素の条件がそろえば、木材腐朽菌やカビなどが容易に繁殖してしまい、生物汚染が生じます。

繁殖してしまった菌類によって、木材は変色していきます。

木材が変色してしまう5つの要因は、どれも家庭で気をつけなければいけないものです。

それ以外にも、手垢や調味料、化粧品などの付着によって色落ちや変色してしまうこともあります。

長く使うための心構え

木材は生物材料であり、色の変化は切っても切れない現象です。

気をつけていても一部だけが色落ちや変色してしまっていることも多いです。

とくにオイルフィニッシュ加工したばかりの木材は色落ちがしやすいので、柔らかい布で色が落ち着くまで拭き取る必要があります。

色落ちが気になるあまりニスなどでコーティングしてしまうと、木材が呼吸できなくなり、

せっかくの木材の経年変化を楽しめなくなります。

色落ちが気になるときは、オイルかワックスを塗って目立たなくさせる方法が、無垢材などの風合いを残すためにおすすめです。

天然素材を使用する際は、色落ちや変色などどのように木材の表情が変化するかも、考慮し選ぶことがポイントです。

色落ちもその木材の成長の1つです。

そのままの状態を保つことより、使い込むことで出てくる変化と上手に付き合っていくことが重要です。

あせらずゆっくり、雰囲気の変化を楽しもうという心構えが、天然素材と長く使うためのコツかもしれません。

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